Warning: Undefined array key 4 in /home/bst-smile/nekonekonoheya.com/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 21
Warning: Undefined array key 4 in /home/bst-smile/nekonekonoheya.com/public_html/wp-content/themes/sango-theme-poripu/library/functions/prp_content.php on line 33
今回は、ボーカロイド・初音ミクでは有名なこの曲、『千本桜』の歌詞について考察していきます!
『千本桜』ってどんな曲?
2011年に、黒うさPが作詞作曲をして誕生した曲です。MVは、ご覧の通り明治維新後の世界が広がりカッコいい点や勢いある音楽でアニメ好き・ボーカロイド好きの人だけではなく数多くの人が知っている曲となりました。
トヨタの『アクア』のCMソングで起用されたり、小林幸子氏とコラボレーションしたり、と人気の高い楽曲です。
カラオケランキングでは、未だ人気衰えず上位に位置しています。楽曲だけではなく、小説・漫画またミュージカルなど『千本桜』の世界は多ジャンルに広がっています。
『千本桜』の歌詞や世界観って…?
それでは、『千本桜』の歌詞についておさらいをしてみましょう。
『千本桜』の世界観は、MVの通り明治維新後の世界で、大正ロマン的なものをイメージされています。丁度、発表された年は東日本大震災の年で、『応援ソング』としても注目されたように黒うさPは感じていたようです。
タイミングがやっぱり大きかったのかなと思います。(発表したのが)ちょうど震災の年だったんですよね。それで日本を応援するみたいなイメージで捉えられたのかなと。曲にもジャパンっていうイメージがあって、それは大正ロマン的なものだったりもするんですけど。僕自身も当初から応援歌みたいなものとして、作っていたので。
(引用元:黒うさP 「CHART insight」インタビュー ~「千本桜」の作曲者に聞くヒットの理由とボカロ文化のゆくえ)
確かに、元気が出るような曲調でMVの影響や「桜吹雪」という印象からか華やかさも感じられます。様々な楽器やジャンル、アーティストにカバーしてもらえている点はとても嬉しいそうです。
『千本桜』の歌詞を考察してみた!
それでは、『千本桜』は怖い歌詞の曲なのか、検証していきます。
全体的に、何かに向けて戦うというコンセプトは感じられるかと思います。その為、単語的にも『反戦国家』『ICBM』『悪霊退散』『戦国無双』等々、登場してきます。順番に歌詞を見ていきましょう。
大胆不敵にハイカラ革命
磊々落々反戦国家日の丸印の二輪車転がし
悪霊退散 ICBM
明治維新後の世界ということで、だんだん西洋文化も取り入れつつ代わり始めている日本の様子を良いと思う人もいれば、良くは思わない人もいて、そんな変わりゆく日本に対して、『ハイカラ革命』。
…つまり、西洋的な日本へ変わっていると揶揄し、反対している人たちの意志がだんだんと集まり反戦国家が出来上がったということでしょう。
『二輪車』は、自転車などのイメージがふっとわくかと思いますが、この場合の二輪車は、西洋文化に以降しつつある日本へのよいと考えるか悪いと考えるかという二極化を二輪として例えており、ICBMはミサイルのことになりますがミサイルのように『悪霊退散』。
…つまり悪い考えをやっつけるというよりは、その二極化によって日本がミサイルのように進んでいると考えました。
反戦国家という単語もあったので、悪霊とは国家のことをさしているかもしれませんね。
- 大胆不敵(だいたんふてき)…度胸が据わっていて、恐れを知らない様子のこと。
- 磊々落々(らいらいらくらく)…磊落(らいらく)→度量が広く小事にこだわらないという意味の言葉が重なっているのでより強調している四字熟語で、心が非常に大きく朗らかなこと・小さなことにこだわらないさまということ。
- ICBM…大陸間弾道ミサイル(intercontinental ballistic missileの略)
環状線を走り抜けて
東奔西走なんのその少年少女戦国無双
浮世の随に
舞台が江戸・東京…日本の大都市として考えたら、環状線を走り抜けて、東も西も全国どこでも戦い進んでいるということかなと思います。この時代だからこそ、二極化している考えがぶつかっているという考えもあり得ますね。
また、西洋な考え方、今までの日本の考え方が入り乱れて駆け巡っている印象も受けます。どちらにせよ、日本が変わってきている様子を描いているように思います。
千本桜 夜ニ紛レ
君ノ声モ届カナイヨ此処は宴 鋼の檻
その断頭台で見下ろして
千本桜は、奈良県にある吉野山の花盛りを称える表現のことで、日本各地の桜が咲き乱れる様子、花盛りの様子を表現する時に使われることもあります。
ただ、この場合は、日本全国いろんな人の言葉が声がたくさん咲き乱れ、誰か一人の声すら届かなくなる。
いろんな人の意見が入り乱れ、宴のように賑わい騒がしくなり、例えばその一人の声が聞こえ、意見に反していれば、違うと思う人たちの意見の中(檻)に囲われてしまう。
それでも、一人立つことで世界を変えられるかもしれないから首を切られる覚悟でこの世界を見下ろしてみよう。ということかなと思います。
三千世界 常夜之闇
嘆ク唄モ聞コエナイヨ青藍の空 遥か彼方
その光線銃で打ち抜いて
いろんな人の意見、良いも悪いも全てが桜吹雪のようにあたりへ広がり、希望も明日についてもわからなくなる世界で、嘆いても声が届かないけど、でも希望は必ずある。
世界において言えば、日本が夜の時、違う国は朝であるように、暗闇ばかりでも遠くでは綺麗な青空が見えている。
だから、希望を忘れないで戦い抜いていこう。自分の意志を貫いていこう。そんな風に読めました。
- 三千世界…仏教用語。一人の仏が教化する世界のこと。仏教の世界観における全宇宙のこと(三千大千世界)
(歌詞引用元:千本桜(スズム REMIX)|黒うさ feat.花たん)
千本桜はエールを送る曲なのかもしれない
いかがでしたでしょうか。
『千本桜』は、変わりゆく日本の様子だけではなく様々な意見が混在する暗い世界も見据えている歌詞のようでした。
それでも、希望を忘れないで自分が正しいと思えば、それを貫いていく力、気持ちをもっていこうというところが感じられました。
怖い歌詞のようで、本当はエールを送る、そんな曲でしたね。